



天保年間頃のある日のことです。恐しく強い台風が吹いて、地蔵さんの傍らの大楠が、東の道路に倒れそうでした。
南は有明海の海岸で、北は本庄村正里へ通じる重要道路で上飯盛住民一同集まり、長老を中心に話し合いました。
しかし、あまりに楠が大きすぎて、処置に困って、夜を迎え住民は寝入ってしまいました。
ところがその晩、夜どおし「ヨイサー、ヨイサー」と東の方向より掛声が聞こえ、朝を迎えました。
住民は集まって、「昨夜の掛声はなんやろうか」と話しながら東を見ると、あの大きな楠が立派にたち上り、空をついていました。
住民は、その場に坐した根本の地蔵さんを見て、これはこの地蔵さんが一晩中かかって起してくれたと感謝ししました。
そして、本堂を造り「木起し地蔵さん」と言って今日まで祭りを続けてきていています。




